私たちは日々の支援の中で、利用者さんのためを想い、ついつい先回りして行動してしまいがちです。しかし、その「良かれと思って」している行動が、本当に利用者さんのためになっているでしょうか? また、利用者さんを部下のように扱っていないでしょうか?
今一度、支援員としての「基本」をみんなで振り返ってみましょう。
1. 「自分でできること」を奪っていませんか?
例えば、支援員が下駄箱から当たり前のように利用者さんの靴を持ってきてしまう場面。
一見、親切で手際の良い支援に見えるかもしれません。しかし、はっきり言ってこれは「余計なお世話」になってしまうことがあります。
自身で出来ることは、自身でやっていただくことが自立支援の基本です。
私たちが先回りしてやってしまうことは、極端な言い方をすれば「利用者さんのADL(日常生活動作)や可能性を退化させている」とも言えるのです。見守ることも、大切な支援のひとつです。
2. 利用者さんは「部下」ではありません
また、業務の「指示」の出し方についても見直す必要があります。
例えば上司から「ここが汚れているから拭いておいて」と指示された業務を、そのまま利用者さんに「やっといて」と丸投げするのは違いますよね?利用者さんは私たちの部下ではないのです。
作業の準備(椅子が足りないときに持ってきてもらうなど)を協力してもらうこと自体は、決して悪いことではありません。手が離せないときなど、利用者さんの力を借りたい場面は当然あります。
大切なのは「言い方」と「リスペクト(敬意)」です。
✖ 「ここに椅子持って来て!」(命令・指示)
◯ 「ここに椅子を持って来てくれるかな?ごめんね、ありがとう」(協力を仰ぐ姿勢)
ニュアンスが全く違うことが分かりますよね。何でもかんでも指示を出して動いてもらうのではなく、一人の人間として、対等で丁寧なコミュニケーションを心がけましょう。
3. 「公平な態度」が信頼関係を築く
最後に、特定の利用者さんだけでなく、どの方に対しても常に公平な態度で接することが重要です。私たちの好き嫌いやその日の気分で、声のトーンや態度が変わるようなことがあってはなりません。
これらは特別なスキルではなく、支援員としての「基本中の基本」です。
私たちの役割は、利用者さんの「できること」を支え、伸ばしていく、また持続させていくこと。
要は考え方です。
ぜひ今日からの支援で、自分の言葉がけや行動を少しだけ振り返ってみてください。